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春一番

「一着、数千円」、「露出度が高い」、「ビビッドカラー」だけを売るドレス店。
他所(よそ)で見ない商品群に、ついつい眼が向きました。
コンパクトデジカメでも、もっときれいに撮れたはずです、気恥ずかしさに手元が震えました。
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中洲では、中国・東南アジア・東欧からのホステスさんが多数働いていると聞きます。彼女たちにとっては、安価な衣料が必要なのでしょう。
店名「iwata's collection」の、"s" の文字が左右反転している点もキッチュで、見逃せません。(上川端商店街)


居酒屋の店頭に、酒の空瓶が並べられていました。(空じゃなかったら、すぐに盗まれてしまうよね)
下戸である私には、その価値がわかりません。
前面には直射日光、壁面は真っ暗で、私には手に負えないコントラストだったようです。
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今日(2005年2月23日)、関東地方(など東日本)で「春一番」が観測されたそうです。

「春一番」というと、キャンディーズの曲を思い浮かべます。

穂口雄右 作詞/ (一部抽出)

雪がとけて川になって 流れて行きます
つくしの子が恥ずかしげに 顔を出します
風が吹いて暖かさを 運んできました
重いコートぬいで でかけませんか
日だまりには雀たちが 楽しそうです
雪をはねて猫柳が 顔を出します
水をけってカエルの子が 泳いで行きます

もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか


この曲のイメージが強すぎて、「春一番」と聞くと「ほのぼのした気持ち」になるのは私だけでしょうか?

しかし、そんな「なまぬるい意味」で気象用語が作られるはずはありません。


1859年(安政6)2月13日,五島列島沖に出漁した壱岐郷ノ浦の漁師53人が強い突風にあって遭難しました。このときから郷ノ浦の元居地区では、春の初めの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったそうで、いまでは町内の岬に「春一番の塔」が建てられているそうです。

マスコミで使われるようになったのは 1950年代と書かれています。100年も前の事故を突然思い出すものでしょうか。気象庁の「牽強付会」かもしれません。

ともあれ、この事故への警鐘として、(気象台管区により、わずかに定義は異なるそうですが、おおよそ)

o 立春から春分の間に初めて吹く
o 東南東~南~西南西の風
o 風速8m/s以上

の条件を満たすものを「春一番」として、発表します。(条件を満たさなければ、発表のない年もあります。)

それは、「海および山での遭難を引き起こす危険がある」というアラートです。
現代の都会人にとっては、「花粉症警報」としての意味があるのかもしれません。
by ascesis | 2005-02-23 13:36 | ☆ 路上観察
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